2017-11-02
あいたくて
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきたー
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのかー
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
(『あいたくて』工藤直子 新潮文庫)
お店の名前を決めるとき、
好きな詩のタイトルにすれば?と
友人が背中を押してくれました。
工藤直子さんにお伝えしたら、
「どーぞ、どーぞ」と
笑って快諾くださいました。
それが
「あいたくて」
だから、この詩は
あいたくて書房のお母さん。
迷ったり、
とほうにくれたりしたときは、
自然と口ずさんでしまいます。
ひとりじゃないよ。
大丈夫、
きっといつか
自分なりの「ことづけ」が見つけられるから。
お母さんからそう言われ、
思わずウンウンとうなずいてしまうのです。
どうぞ、いい出会いがありますように。
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